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転生プロジェクトX 第十話

第十話 最強の魔導機械

 聖霊王アルファディオスの復活、悪魔神ドルバロムの戦線復帰。全ての文明が決戦の準備を整えた頃、それらは目を覚ました。
 人の形を模したような、巨大な魔導機械。今までの魔導機械は、遺跡から掘り起こした物に、修繕、改良をしなければ動かなかったが、それらは完全な形で戦乱の世界に姿を現した。
 コードネーム、カタストロフィー。五つの文明にそれぞれ渡った兄弟機はとてつもない力を見せ付けた。あるものは津波を起こし、あるものは火山を噴火させ、都市をいくつも消滅させた。ヴァルキリアスを中心としたドラゴンの軍団ですら、カタストロフィーには傷をつけられない。カタストロフィーは自分達に勝利をもたらす。全ての文明の多くの戦士達がそう信じていた。だが、強大すぎる力に警鐘を鳴らす者、危険を感じる者もいた。
 水文明の中心地で行われていたクリーチャーの遺伝子研究実験。アースイーターの残骸からデータを得る事によって、サイバーロードの研究は完成されようとしていた。
 転生クリーチャー。水文明はクリスタル・ツヴァイランサー以降もクリーチャーの能力を転生させる方法を研究していた。だが、あるものは失敗に終わり、あるものは完成間近で破壊された。襲撃によって命を落としたデジロンの次にプロジェクトのリーダーとなったのが、ペコタンだ。ペコタンは遺伝子情報の管理責任者のパクリオと共に、様々な研究をしていった。結果、大戦最初期の大型サイバー・ウイルス、アストラル・リーフの転生が決まった。それは、丁度ヴァルキリアスが目覚めた頃である。
 様々なサイバー・ウイルスの培養実験により、人工的に作られた転生クリーチャーの種、テンペスト・ベビー。百体近く生み出されたテンペスト・ベビーはサイバーロードに育てられ、投薬、手術によって色々な遺伝子情報を植えつけられた。その過酷な試練に耐え切れずに死んでしまったものは、『失敗』として切り捨てられる。サイバーロードが求めていたのは、戦争を勝ち残る『同士』ではない。自分達以外の文明を破壊する『兵器』としてのクリーチャーだったのだ。
 培養実験開始から一年後、一体だけ巨大に膨れ上がったテンペスト・ベビーが共食いを始めた。この時点で三十体になったテンペスト・ベビーは全てこの一体に食われてしまったのだ。
「ついに、覚醒する時が来たようだね」
 ペコタンの言ったように、全てを喰らったテンペスト・ベビーはさらに巨大化を続け、体を変化させていった。
 アストラル・テンペスト。ペコタンがアストラル・リーフの遺伝子情報を基にテンペスト・ベビー全員に書き込んでいた進化の最終形態だ。
「さあ、出番だよ、アストラル・テンペスト。まずは、火文明のカタストロフィーを破壊しろ!」
 実験場を壊さんばかりに巨大化したアストラル・テンペストにペコタンは命ずる。だが、アストラル・テンペストは命令を聞かない。液体のボディを動かし、ペコタンを絡め取る。
「な、何をするんだ!ぼくを食べる気か!」
 アストラル・テンペストは何も言わずペコタンを飲み込み、吸収する。本当の意味で進化は完了した。サイバーロードの知能を得た今、アストラル・テンペストは使役されるものではない。自らの意思で動く水文明最強の戦士となったのだ。
 ペコタンの頭脳に残っていた情報を読み取る。カタストロフィーを破壊する。でなければ、この世界に待っているのは破滅だ。

 アストラル・テンペストが目覚めた数時間後、カタストロフィーは使用者を取り込み完全に暴走を始めた。コントロールできない力は兵器として失敗作である。圧倒的な力を持ったまま暴走するカタストロフィーは世界の中心に向けて移動を始めたのだった。
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