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DM企業戦士 時任俊之助 第四話

第四話 獣人達の晩餐
前回までのあらすじ

会社のためにデュエル・マスターズで戦うDM課の課長となった時任俊之助。一人しかいないDM課の中で暇を持て余している彼の前に一人の男が現れる。それは時任の後輩、熊本浩介(くまもとこうすけ)だった。熊本にデュエルを挑まれる時任。まだ初心者の時任に勝ち目はあるのか!?

「おいおい、なめるなよ、熊本。俺はこの社の命運をかけて戦うDM課の課長だぞ」
 熊本は大きな体に似合わない器用な手つきでデッキをシャッフルすると、シールドを五枚ならべ、手札に使うカードも同じように五枚ドローした。時任の方が先輩のはずなのだが、熊本の方がしっかりしている。
「本気なんだな。なめやがって!」
 時任も同じように懐からデッキを取り出す。シャッフルをした後に、シールドを並べ手札として五枚のカードを引いた。
「熊本、ハンデだ。お前の先攻でいいぞ」
「先輩、そんな事言っていいんすか?このデッキは速いっすよ」
 熊本は自然文明のマナを一枚溜めて、ターンを終了する。
「デュエルは速ければいいってもんじゃないぜ。それを教えてやるよ!」
 時任は火文明のデッキだ。マナを溜めただけでターンを終了する。
「強力なカードはマナがたくさん必要だ。マナをためるのには、時間がかかるからな。強いカードを使うんだったら、遅い戦略になるものさ」
「先輩、それは勉強不足っすよ。『シャーマン・ブロッコリー』を召喚!」
「げげっ!お前、俺が野菜嫌いなの知ってるだろ!」
「先輩は好き嫌いが多すぎるっす!この前、定食についてたサラダ全部残してたじゃないっすか」
「俺は肉食の男だから、野菜は食べちゃいけないんだよ。宗教上の理由でそうなってるの!」
「じゃあ、先輩。俺が勝ったら、社員食堂の野菜たっぷり定食を食べてもらいますよ」
「上等だ!俺が必ず勝ってやる!」
 時任はマナをため、クリーチャーを召喚する。
「行くぜ、『ホノオ』!」
「なるほど。スピードとパワーの両面で使えるクリーチャーっすか。なら、自分は『青銅の鎧(ブロンズ・アームトライブ)』を召喚するっす!」
 熊本は山札の一番上のカードをマナに置いた。
「汚いぞ、熊本。ルール違反だ!」
「先輩、『青銅の鎧』は特殊効果で召喚した時に山札の一番上のカードをマナに置けるんすよ」
「……知らなかった」
 呆然とする時任を無視して、熊本は『シャーマン・ブロッコリー』をタップする。
「シールドを……攻撃っ!」
 時任のシールドが破壊されて手札に戻る。シールド・トリガーではないようだ。
「なめやがって。だったら、こっちも火文明の真髄を見せてやるぜ!『タイラーのライター』を召喚だ!そして、召喚したばかりの『ライター』で『シャーマン・ブロッコリー』を攻撃!」
「先輩こそ、ずるいっす!クリーチャーは召喚したターンは召喚酔いのせいで攻撃できないはずっすよ!去年の新入社員歓迎会の時の先輩みたいに、酔ってぐて~としていて動けないはずっす!」
「嫌な例を出すな!いいか、『タイラーのライター』はマナゾーンのカードが全て火文明だったら、召喚酔いがなくなるんだ。さらに、パワー3000になる!」
 バトルに負けた『シャーマン・ブロッコリー』がマナに移動する。
「続けて行くぜ!『ホノオ』でシールドを攻撃!」
 熊本のシールドが破壊される。シールド枚数が同じだが、勝負はまだ分からない。
「甘いっすよ、先輩。『青銅の鎧』の効果で1マナ増えて、『シャーマン・ブロッコリー』が破壊されてさらに1マナ。手札のカードをマナに置いてこれで6マナ!先輩の二倍っす!」
「なっ……!」
 その通りだった。熊本はたまったマナを全てタップし、あるカードを出す。
「進化クリーチャー、『大勇者「ふたつ牙」(デュアル・ファング)』!!」
 『青銅の鎧』が、パワー8000のW・ブレイカーへと変貌をとげる。
「嘘だろ……?このターンでこんなでかいクリーチャーが出るなんて」
「さらに、このクリーチャーは召喚した時に山札の上から二枚をマナにできるっす!進化クリーチャーだから、召喚酔いもなし!W・ブレイクっす!」
 時任のシールドが割られ、残り二枚になってしまう。
「くそっ……あと二ターンで終わりか?……ん?」
 最後に割られたシールドは、シールド・トリガーだった。
「よし、今はこいつにかける!シールド・トリガー、『双神兵カミカゼ』を召喚だ!」
「シールド・トリガークリーチャー……。それなら、マナがいらないっす……」
「その通り。このまま、逆転してやる!『銃神兵ディオライオス』を召喚!『カミカゼ』を墓地に送り、場に一体しかいない『ふたつ牙』も墓地送りだ!『ライター』と『ホノオ』でシールドをブレイク!」
 破壊されたシールドが熊本の手札に戻っていく。
「先輩、『ふたつ牙』を倒しても、自分は負けないっすよ」
 熊本が見せたカードはシールド・トリガーだった。
「『ナチュラル・トラップ』。先輩の『ディオライオス』をマナに送るっす。さらに、自分は『ソイル・チャージャー』を二枚使って、先輩の『ライター』と『ホノオ』もマナに送るっす」
「げ!クリーチャーがいなくなっちまったじゃないか!」
 時任はとりあえず、手札にあった『不死身男爵ボーグ』と『爆炎野郎ジョー』を出す。
「なら、自分は『幻緑の双月』を召喚。それを『大勇者「大地の猛攻(ガイア・スマッシャー)」』に進化してシールドを攻撃っす!」
「ぐっ、また進化クリーチャーか。だけど、これで終わりにしてやるぜ!」
 時任は破壊されたシールドを捨てる。
「先輩、何やってるんすか?とうとうやけになったんすか?」
「違う!シールドを捨てる事でこのデッキの切り札が出せるんだ。『デュアルショック・ドラゴン』!!」
 そう、熊本の猛攻によって破られたシールドに入っていたカード、それが『デュアルショック・ドラゴン』だったのだ。
「その効果で俺の最後のシールドを墓地に送る。熊本、よく見ておけ。マナを増やさなくても、俺は充分戦える!『デュアルショック・ドラゴン』でW・ブレイク!」
『デュアルショック・ドラゴン』によって、熊本の最後の二枚が破られる。
「シールド・トリガーはないようだな。とどめだ!『不死身男爵ボーグ』で熊本を攻撃!」
「そんな……バカな……」
 破壊されたシールドを右手に握りながら、熊本は呟く。
「なめんなよ、熊本。俺だって課長になった責任があるんだから、デュエル・マスターズの研究ぐらいするさ。簡単に負けるようなデッキは作らないぜ」
「先輩……やっぱり、すごいっす!自分は感動したっす!」
 感激した様子の熊本はカードをテーブルの上に置くと、両手で時任の右手を強く握り締めた、それはもう、強く強く……。
「いてて!そんなに強く握るなって!それよりも、俺一人で退屈してたんだよ。また暇になったら、相手してくれよな!」
「もちろんっす!デュエル・マスターズを知っている社員のみなさんに先輩の相手をしてくれるように頼んでみるっす!」

「ええ、やはり今回のデュエルも時任さんが勝ちました。前よりも成長しているようです」
 ノートパソコンに写った映像。それは時任と熊本のデュエルの映像だった。映像を見ているのは、時任の後輩、相原文美(あいはらふみ)だった。携帯電話で何者かと会話している。
『ご苦労だったな、文美。引き続き、時任君の監視を続けてくれ』
「了解しました」
 通話を終了すると、文美は笑顔で映像の中の時任を見る。
「監視なんて、面倒な事しないで、やっつけちゃおっかなぁ♪」
 文美が片手でいじっている物、それはデュエル・マスターズのデッキだった。

次回に続く(やっと物語らしくなってきたぞ!)

次回予告
 会社のPRの一環として、教会でデュエルを教える事になった時任。まだ不慣れな時任が初心者の子供達にデュエルを教える事ができるのか?そして、時任に忍び寄る新たな敵とは!
第五話 あなたは神を信じますか?
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