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DM企業戦士 時任俊之助 第十二話

第十二話 光の包囲網

前回までのあらすじ
 時任俊之助(ときとうしゅんのすけ)はデュエル・マスターズのカードゲームで対戦して契約を入手するDM企業戦士だ。金井(かない)社長主催のDM企業戦士日本一決定戦が開催される。そんな中、雉宮(きじみや)、犬飼(いぬかい)、猿谷(さるたに)という三人の部下を連れた百瀬光太郎(ももせこうたろう)からチーム戦を申し込まれる時任達。時任は文美(ふみ)、熊本(くまもと)と共に百瀬の挑戦を受けるのだった。

「ふっ、あなたを華麗に葬ってさしあげましょう」
 ホスト風の男、雉宮のデッキは速攻を意識したものらしい。バトルゾーンには『ラ・ウラ・ギガ』。そして、今召喚した『ブレイズ・クロー』がいた。
「自分はそう簡単には負けないッス!『怒髪の豪腕』を召喚!」
 熊本もマナを溜めてクリーチャーを召喚する。
「クリーチャーを出せば、そのターンだけパワーが上がる怒髪の豪腕ですか……。なかなかいいカードを使っていますね。だが、私のスピードにはかなうまい!」
 雉宮は3マナを使い、『ラ・ウラ・ギガ』を『ラルバ・ギア』に進化させる。
「『ブレイズ・クロー』でシールドをブレイク!さらに『ラルバ・ギア』でシールドをブレイク!」
 予想外のスピード。速攻デッキを相手にした事がない熊本のシールドは早くも三枚まで減らされていた。
「でも、自分は負けないッス!『幻緑の双月』を召喚してマナを増やし、『幻緑の双月』を『大勇者「大地の猛攻」』に進化!『大地の猛攻』で『ブレイズ・クロー』を攻撃!そして、パワーアップした『怒髪の豪腕』で『ラルバ・ギア』を攻撃するッス!」
 素早い対応で形成を逆転した熊本。だが、相手は光と火の速攻デッキ。ブロッカーがあるので、防御も充分なはずだ。油断はできない。

「『エナジー・ライト』で二枚ドロー!ターン終了です」
 こちらは文美と犬飼の対戦。犬飼は光に水を混ぜた安定するデッキのようだ。
「じゃ、こっちのターン。私は『ボーン・スライム』を召喚して、『バイス・サイクロン』です。手札を一枚、捨ててくださいね」
「むっ……やりますね」
 一瞬、額にしわを寄せた犬飼は手札を一枚捨てる。中学生のような外見だが、とても落ち着いていて三人の中では一番しっかりしているようだ。
「じゃ、僕のターン。『予言者コロン』を召喚して、『ボーン・スライムをタップ』、『レギ・バエル』で『ボーン』・スライムを攻撃です!」
 互いに、一歩も譲らない戦い。まだ、どちらのシールドにも手はつけられていない。
「うん、熊本君の相手をするよりはおもしろいみたい」

「『鎮圧の使徒サリエス』を召喚!俺のターンはこれで終わりだ」
「では、おいどんのターン!『予言者カティノ』を召喚でごわす!」
 最後に時任と猿谷の対戦。時任は珍しく、光のカードを使っている。
「ブロッカーか。エンジェル・コマンドが出る前に何とかしたいところだな。『青銅の鎧』を召喚して、終了だ!」
「では、おいどんのターン、『血風神官フンヌー』を召喚して、シールドを攻撃でごわす!」
「何っ!スピードアタッカーか!」
 時任はシールドへの攻撃をブロックしなかった。シールドが一枚破られ、時任の残りシールドは四枚となる。
「大丈夫だ。これで手札は増えた。『クリムゾン・チャージャー』で『カティノ』を破壊!『青銅の鎧』でシールドを攻撃!ブロックされなかったから、『フンヌー』も墓地送りだ!」
「やるでごわすね。ならば、ブレイクされたシールドから『エクスプロージョン・リザード』を出すでごわす!」
 パワーアタッカーのメルト・ウォリアー。ブロッカーもあるので、防御が甘くなる危険性も少ない。
「いいデッキだ。光と火のいい部分を組み合わせている。桃太郎もいい部下を持ったな」
 時任のつぶやきに、客席から「私は桃太郎ではない!」という声が聞こえたが無視された。

「『襲撃者エグゼドライブ』で最後のシールドを破壊です!」
 雉宮も速攻で熊本のシールドは全てなくなってしまった。雉宮のシールドは四枚。クリーチャーは一体もいないが、次のターンに再び『エグゼドライブ』が出てくるだろう。熊本のクリーチャーは『大地の猛攻』と『青銅の鎧』のみ。
「自分のターン、『スカイソード』でシールドを回復し、マナを増やすでごわす。そして、『大地の猛攻』でシールドをブレイク!」
「こちらはシールド・トリガーで『予言者コロン』をバトルゾーンに。『青銅の鎧』をタップします」
 また、雉宮のクリーチャーが増えた。絶体絶命とはこの事だ。
「『エグゼドライブ』を召喚!そして、シールドを攻撃!」
 雉宮の『エグゼドライブ』によって、熊本の最後のシールドが破られる。
「さあ、『予言者コロン』で……」
「いや、まだ大丈夫ッス!シールド・トリガー、『ナチュラル・トラップ』!『コロン』をマナに移動するッス!」
「ぬぅ……なかなかの運のよさ。ですが、そんな幸運はもうこれ以上続きません。次のターンであなたにとどめをさしてあげましょう」
 確かに、雉宮の言うとおりだ。このターンで勝てなければ、負けは確実である。だが……。
「自分は文美さんや先輩と一緒に作ったこのデッキを信じてるッス!『強襲の長』を召喚!」
「しまった……!そのカードは」
 熊本が出した最高の切り札、『強襲の長』。場に出した時の効果で熊本のビーストフォークは全てW・ブレイカーとなる。
「まず、『青銅の鎧』でシールドを二枚ブレイク!さらに『スカイソード』で最後のシールドをブレイク!」
 破られていく雉宮のシールド。だが、その中にシールド・トリガーはない。
「『大勇者「大地の猛攻」』でプレイヤーを直接攻撃ッス!」
 色々な観客が見ている前での勝利。信じられない事だが、勝つ事ができたのだ。

「『マルシアス』でシールドをブレイク!」
「シールド・トリガー、『デーモン・ハンド』!『エルフェウス』を墓地へ!」
 こちらのデュエルも終盤に突入した。互いにシールドは残り二枚。だが、文美の場にはクリーチャーがいない。犬飼の場にあった『エルフェウス』によって全てタップされてしまったからだ。
「随分とやってくれるじゃない。じゃ、そろそろこっちも本気で行くわよ」
 文美は淡々とした口調で言うと、『ボーン・スライム』と『飛行男』を召喚する。
「『ボーン・スライム』を出しても無駄ですよ。『マルシアス』がいれば、どんなクリーチャーにも勝てる!」
「大丈~夫。切り札、『イモータル・ブレード』をジェネレート!」
 文美が土壇場で出したクロスギア。それは全てのクリーチャーをスレイヤーにするカードだ。『マルシアス』もスレイヤーの効果の前では、墓地に行くしかない。
「さ、あなたのターンよ」
「く……『レギ・バエル』を召喚して、スパイラル・ゲート。『ボーン・スライム』を手札へ。そして、『マルシアス』でシールドをブレイク!」
「『アクア・サーファー』!『レギ・バエル』を手札に!」
 これで、『マルシアス』を守るブロッカーはいなくなった。今まで余裕があった犬飼の顔が青くなっていく。
「私のターン、『解体人形ジェニー』を召喚して手札の『レギ・バエル』を墓地へ。続けて『ボーン・スライム』を召喚。そして、『飛行男』で『マルシアス』を攻撃!」
 スレイヤーの効果で二体とも墓地に行く。犬飼の場にクリーチャーは残っていない。
「そして、『アクア・サーファー』でシールドをブレイク!」
「まだ負けていないですよ!『電脳聖者タージマル』と『予言者キュベラ』を召喚!そして、『エナジー・ライト』で二枚ドロー!」
 再び、文美の前に立ちふさがるブロッカー。しかも『キュベラ』は、破壊される時に敵クリーチャーをタップできる能力を持っている。
「タップが怖くて、デュエルができるか!『汽車男』を召喚して、一枚手札を墓地へ。さらに、『バイス・サイクロン』です!」
 『エナジー・ライト』でドローした犬飼の手札が捨てられる。そして、文美のクリーチャーが攻撃を開始した。
「『アクア・サーファー』で攻撃!」
「『キュベラでブロック』!『ボーン・スライム』をタップします!」
「ならば、『ジェニー』で攻撃!」
「『タージマル』でブロック!」
 再び、何もなくなる犬飼のバトルゾーン。新しくカードを引いたが、何も出せなかった。
「『汽車男』でシールドを攻撃!そして、『ボーン・スライム』でとどめよ!」
 土壇場で場の流れを変えた文美が何とか勝利した。犬飼はとどめをさされた時に肩を落としていたが、やがて笑い始めた。
「さすがです。こんなに強い人と戦えたのが本当にうれしいですよ。また対戦して下さい」
 さわやかな顔で右手を差し出す犬飼。
「ええ」
 文美もまた、笑顔でその手を握り返した。

「シンパシー発動!『血風精霊ザーディア』でごわす!」
この効果で、時任の『サリエス』と『ミスト・リエス』が墓地に送られ、猿谷のシールドが増える。さらに猿谷の場には『バルキア』がいる。時任のシールドは一枚で、猿谷は二枚だ。
「『ミスト・リエス』を倒されたのは痛いが、手札は充分に増えた!『幻緑の双月』と『オチャッピィ』を召喚。『母なる大地』で『オチャッピィ』をマナゾーンの『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』と交換して、ターンを終了だ」
 時任は全てのマナを使って、クリーチャーを召喚する。『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』は時任の切り札。ブロッカーさえ、何とかできれば勝てる。
「むむむ、ならばおいどんは『ザーディア』を『アルカディアス』に進化!これでシールド・トリガーも怖くないでごわす!『アルカディアス』でシールドを攻撃!」
「くっ……」
 シールドに入っていたのは『母なる大地』だ。『アルカディアス』がいなければ、『バルキア』をマナに移動できた。
「だが、大丈夫だ。俺のデッキには、三人分の知恵が詰まっている。この状況を打破するカードだってあるはずだ。来いっ!」
 時任は山札からカードを引く。この状況で彼が引いたカード。それは……。
「『無頼勇騎ウインドアックス』、召喚」
「な、なんとぉっ!?」
 『ウインドアックス』の効果で『バルキア』は墓地に送られる。
「これで、勝負は決まったな。『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』でシールドを破壊!」
 今の攻撃で猿谷のシールドに入っていた『雷撃と火炎の城塞』が消滅する。
「これで終わりだ!『幻緑の双月』で直接攻撃!!」
「うおおお、百瀬さん、すまんでごわす」
 その場に崩れ落ちる猿谷。ずしん、という音がして、一瞬その場が揺れた。
「どうだ、百瀬!次の大会でも今回と同じようにお前を倒してやるぞ!」
 客席の百瀬は時任の挑発に答える。
「いいだろう、時任。次の大会で、貴様に敗北の味を教えてやる!それまで、足掻く事だな」
 ぶつかり合う、時任と百瀬の視線。大会では、二人の戦い以外でも数々の名勝負が見られるだろう。大会まで約一ヶ月。時任達がさらに強くなるのには、充分な時間だ。

次回に続く(犬、猿、雉で桃太郎のお供だね!)

次回予告
 時任を倒す。その事だけを考える百瀬は、犬飼に誘われてある大学の文化祭へ行く。そこで行われる小規模なデュエル大会とそれを荒らす鬼。戦え、百瀬!鬼退治だ!
第十三話 荒らす鬼
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