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DM企業戦士 時任俊之助 第十六話

第十六話 決着!バトルロワイヤル

前回までのあらすじ
 時任俊之助(ときとうしゅんのすけ)二十四歳。デュエル・マスターズカードを使って戦い、契約を取ってくるDM企業戦士だ。ついにDM企業戦士の頂点を決める大会の予選が始まった。時任達S社からは、彼の他に熊本(くまもと)と文美(ふみ)が参戦する。順調に勝ち続けるS社メンバーや百瀬(ももせ)達。時任は寝坊して遅刻していたのだ。行け!時任!予選を勝ち残るのだ!

「『大勇者「ふたつ牙」』に進化!さらに、増えたマナを使って『大勇者「大地の猛攻」』も召喚するッス!」
 長かった予選ももう終盤。熊本も順調に勝ち進んでいた。
 熊本達がいるのは、五十勝以上した者のテーブルだ。六十勝以上の者はまだ一人もいない。この場には、熊本や文美の他に、百瀬や雉宮、そして、名前も知らない別の会社の社員がいる。数えてみると、現時点で十五人。予選を通過できるのは十六人なので、ここにいるメンバーは全員予選通過が確実となっているようだ。
「随分とてこずっていたようだな」
 熊本がデッキを片付けて立ち上がると、そばに百瀬が立っていた。熊本と対戦相手のデュエルを観察していたらしい。
「時任はここにはいないのか」
「先輩は遅刻したッス!」
「何!何と……何と愚かな……」
 百瀬は想像もしていなかった言葉を聞かされ、呆然としている。
「いや、待て……。時任は前からそうだったではないか。あれは、そう……。小学五年生の頃の林間学校の話だ。大事なイベントの日には、必ず遅刻してくるのだ。あの男は」
「はぁ……迷惑な人ッスね」
「迷惑だとも。だが、今の時任は迷惑なだけではないようだ」
 百瀬は意味の判らない言葉を言って、別のテーブルに移動する。不思議に思って熊本も移動する。そこは四十勝以上した者が集まるテーブルだった。
「『アクア・サーファー』であんたのブロッカーを手札に!『ヘブンズ・ゲート』でせっかく重いブロッカーを出したのに残念だったな。そして、『ブレイズ・クロー』でとどめだ!」
 そこで対戦しているのは時任だったのだ。
「先輩!間に合ったんスか!」
「おお、熊本。俺にはこれくらいのハンデが丁度いいんだよ。これで五十勝だ」
 時任はデッキを片付けると、五十勝以上のテーブルに移動する。それと同時に五十勝以上のテーブルに移動する者がいた。百瀬の部下の犬飼だ。
「時任さん、こんにちは。今まで姿が見えないから心配しましたよ」
「はっはっは……いやぁ、真の主役は遅れて登場するもんだから」
 二人は着席して、対戦の準備を始める。時任も犬飼も周りの状況を見て察した。この二人の内、どちらかが予選を突破し、どちらかが予選落ちすると。だから、こそこそしないで一騎打ちを選んだのだ。
「先輩、途中からの参加でどうやってあそこまで勝ち進んだんスか?」
「それはこれから教えてやるよ。行くぜ、『ブレイズ・クロー』を召喚!」
 予選最後にして最大の戦いが始まっていた。

「『悪魔神バロム』に進化!あなたのブロッカーを全部蹴散らして直接攻撃!」
 同じ頃、文美は対戦を続け、六十勝をもぎ取っていた。すでに予選突破は可能なのだが戦い続ける。そうすれば、決勝で戦う相手のデッキ構成やプレイのくせをある程度知っておく事が可能だからだ。文美はすでに予選など眼中にない。決勝を勝ち抜く事を考えている。
「さてと……」
 残り時間を考えると、もう一回対戦ができるかどうかというギリギリの時間だ。先ほどから近くのテーブルが騒がしい。気になったので移動してみると、そこには時任と犬飼が対戦していて、周りを色々な人が囲んでいた。
「『エグゼドライブ』と『チックチック』を召喚!シールドを攻撃だ!」
「くっ……でも、僕の手札も増えましたよ、時任さん!『アクアン』を召喚してさらに手札を増やします」
 予選突破をかけた戦い。これが白熱しないわけがない。一進一退の素晴らしい戦い。互いに墓地のカードが増えていく。
「さらに、『レギ・バエル』を召喚!『グラリス』で『チックチック』を攻撃して、ターンを終了です」
 犬飼のデッキは光と水で構成された防御主体のデッキ。時任の速攻に対して守り抜かれたシールドは二枚。さらに『レギ・バエル』と『タージマル』が一体ずついてシールドを守っている。攻撃が可能なクリーチャーは『アクアン』と『電脳精霊グラリス』。そして、今の『アクアン』のドローで『聖霊王アルカディアス』を引いている。
 時任のデッキは防御力を無視した火と水の速攻デッキだ。場には『ブルレイザー』が二体。シールドは一枚だ。
「先輩、『ブルレイザー』は今の状態じゃ攻撃できないッス!それに、攻撃できてもブロッカーに守られてたんじゃ……」
「大丈夫だ、熊本。この速攻デッキはそう簡単には負けない!」
 時任はまず、一枚のカードを場に出す。
「『火炎流星弾』。これで『タージマル』を破壊だ」
 さらに、時任は手札を使って『エグゼドライブ』を召喚する。二人のクリーチャーの数が同じになった事で、二体の『ブルレイザー』は攻撃が可能になった。
「それでも、僕には『レギ・バエル』がいます。とどめはさせませんよ」
「ならば、俺はそれを踏み越えて行く!呪文、『レジェンド・アタッカー』だ!」
 時任が最後まで隠し持っていた呪文、『レジェンド・アタッカー』。これによって、時任のクリーチャーは全てパワーがプラス4000され、W・ブレイカーを得る。
「そんな……!こんなカードをまだ持っていたなんて」
「『エグゼドライブ』でシールドをW・ブレイク!シールド・トリガーはなしか……。なら、『ブルレイザー』で直接攻撃だ!」
 時任の攻撃が決まる。それとほぼ同時に予選終了を告げるブザーが会場に響いた。周りからは拍手が聞こえる。
「時任さん、さすがです。決勝もがんばってください」
「ああ、対戦ありがとう」
 犬飼が出した右手を時任が強く握り締める。
 そう、まだ予選が終わっただけなのだ。決勝が本当の戦いである。ライバルは百瀬だけではない。まだ見ぬ強豪が自分の勝利を信じて戦っている。
 もちろん、時任も例外ではない。自分の優勝を信じて、時任は戦う。

次回に続く(あの人がいない事に気付いた人はいるでしょうか)

次回予告
 こんにちは、犬飼です。次回からは決勝トーナメントです。対戦前にとある子供と対戦する事になった百瀬さん。でも、そのせいで大変な事に!?さらに、時任さんの対戦相手は何と!おっと、ここから先は次回『第十七話 龍を操る男』を見て下さいね!

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